途中発生の正常仕損を含む計算
工程途中の正常仕損は、その発生点を通過した完成品と期末仕掛品へ負担させます。発生点の進捗度と負担対象数量を分けて計算します。
執筆:LavaCount執筆者チーム
情報を確認した日:2026年10月28日
工程途中の正常仕損は、その発生点を通過した完成品と期末仕掛品へ負担させます。発生点の進捗度と負担対象数量を分けて計算します。
執筆:LavaCount執筆者チーム
情報を確認した日:2026年10月28日
正常仕損費の単位負担額=正味正常仕損費÷仕損発生点を通過した良品数量
端数処理本文の指定に従います。指定のない中間値は丸めず、最終額を計算します。
補足金額は円。数量・時間・比率の単位をそろえます。
正常仕損が工程途中で発生した場合、まず仕損品がその地点までに負担した原価を求めます。次に、その原価をどの良品へ配るかを判断します。「仕損品の加工換算量」と「仕損費を負担する良品の数量」は役割が異なります。
この設例は非度外視法で、月初仕掛品はありません。材料は始点投入、加工費は均等発生、正常仕損は工程50%で発生し、仕損品評価額はゼロです。仕損費は、発生点を通過した良品の実在数量に応じて配るという指定にします。すべての問題で同じ負担基準を使うという意味ではありません。
投入1,000個、完成800個、月末仕掛品150個、正常仕損50個です。月末の加工進捗は75%、材料費1,400,000円、加工費937,500円とします。数量は1,000個=800個+150個+50個で一致します。
区分 | 材料換算量 | 加工換算量 |
|---|---|---|
完成品 | 800個 | 800個 |
公認会計士短答式試験 / 管理会計論
総合原価計算と完成品換算量の基本を説明し、問題に答える
総合原価計算と完成品換算量
公認会計士短答式試験 / 管理会計論
途中発生の正常仕損を含む計算
総合原価計算と完成品換算量
1. 原価計算基準
企業会計審議会(ASBJ掲載)
該当箇所: 二七(仕損及び減損の処理)。非度外視法・発生点・負担基準・端数処理は本文の独自設例で指定。
出典を開く月末仕掛品 |
150個 |
150個×75%=112.5個 |
正常仕損 | 50個 | 50個×50%=25個 |
合計 | 1,000個 | 937.5個 |
単価は材料1,400円、加工1,000円です。正常仕損原価は50個×1,400円+25個×1,000円=95,000円となります。月末仕掛品は工程75%まで進んでいるため、50%の発生点を通過しています。完成800個と月末150個の両方が負担対象です。
行先 | 負担前の原価 | 仕損費負担 | 最終原価 |
|---|---|---|---|
完成品 | 1,920,000円 | 95,000円×800÷950=80,000円 | 2,000,000円 |
月末仕掛品 | 322,500円 | 95,000円×150÷950=15,000円 | 337,500円 |
月末仕掛品の仕損費負担には、さらに75%を掛けません。75%は通常の加工費の換算量に既に使っており、今回の仕損費は発生点を通過した実在数量で配る指定だからです。最終原価の合計2,337,500円は、材料費と加工費の合計へ戻ります。
数量と発生費用、仕損発生点は上と同じで、月末仕掛品の進捗だけが40%だった場合を考えます。月末仕掛品は発生点50%の手前なので、仕損費を負担しません。ただし、仕損費の配賦先だけを変えて終わらず、加工単価も計算し直します。
材料換算量は1,000個のままですが、加工換算量は800個+150個×40%+50個×50%=885個です。加工単価は937,500円÷885個=1,059.322…円となります。前の例の1,000円を使い続けると、加工費の配分額が実際の937,500円に一致しません。
項目 | 計算・結果 |
|---|---|
正常仕損原価 | 50個×1,400円+25個×(937,500円÷885個)=96,483.050…円 |
仕損費の負担先 | 完成800個だけ |
月末仕掛品原価 | 150個×1,400円+60個×(937,500円÷885個)=273,559円 |
完成品原価 | 2,337,500円−月末原価の未丸め額=2,063,941円 |
ここでは中間値を丸めず、最終額を円未満四捨五入しています。完成品2,063,941円+月末273,559円=2,337,500円です。月末の進捗を変えると、負担対象と加工単価の両方が変わる点を読み取ります。
最初に数量を照合し、材料・加工それぞれの換算量を求めます。その単価で仕損原価を計算した後に、発生点を通過した良品へ配ります。発生点50%を、すべての仕掛品へ掛ける進捗率と考えないようにします。異常仕損、仕損品の売却価額、月初仕掛品がある問題では、その追加条件を別に反映します。
問題1:例1の月末150個が負担する仕損費はいくらですか。解答は15,000円です。95,000円×150÷950で求め、月末進捗75%を再度掛けません。
問題2:月末が工程40%まで進み、仕損発生点が50%なら、月末仕掛品は今回指定した仕損費を負担しますか。負担しません。加工単価は新しい換算量885個を使って計算し直します。