CCC短縮策の効果比較|在庫・回収・支払いを一つの時間軸で読む
在庫保有から代金回収までと仕入支払いの時期を同じ時間軸に置き、CCCを算定します。短縮策の組合せ、日数と金額の違い、支払条件の合意や見掛けの改善を確認します。
執筆:LavaCount執筆者チーム
解説の対象時点:2026年4月1日
情報を確認した日:2026年10月28日
在庫保有から代金回収までと仕入支払いの時期を同じ時間軸に置き、CCCを算定します。短縮策の組合せ、日数と金額の違い、支払条件の合意や見掛けの改善を確認します。
執筆:LavaCount執筆者チーム
解説の対象時点:2026年4月1日
情報を確認した日:2026年10月28日
CCC=在庫日数+売上債権回収日数-買入債務支払日数。資金効果は構成項目ごとに対応する1日当たり金額を掛けて求める。
CCC、キャッシュ・コンバージョン・サイクルは、在庫保有と販売後の回収に要する期間の合計から、仕入代金の支払いを待ってもらう期間を引く指標です。この記事ではCCC=在庫日数+売上債権回収日数−買入債務支払日数と定義します。資金が戻るまでの循環を把握しますが、会社のすべての支出を表す式ではありません。
在庫日数や支払日数は、売上高基準・原価基準・仕入高基準など定義が違うことがあります。同じ日という単位だけで他の資料から代入せず、残高と年間金額の範囲を確認します。日数の短縮と金額の解放も分けて計算します。
施策 | CCCの方向 | 資金への基本的な影響 |
|---|---|---|
在庫日数を短縮 | 短くなる | 在庫への拘束が減る |
回収日数を短縮 | 短くなる | 売上債権への拘束が減る |
別の設例です。1年365日、年商3,650万円、年間売上原価と年間仕入高はともに2,190万円、取引はすべて掛取引で均等に発生します。在庫日数は原価基準、支払日数は仕入高基準です。在庫35→25日、回収45→40日、支払50→55日へ合意のうえで変更し、追加費用等はないとします。
項目 | 1日当たり金額 | 変更前残高 | 変更後残高 | 資金解放 |
|---|---|---|---|---|
売上債権 | 年商÷365=10万円 | 450万円 | 400万円 |
在庫評価損で帳簿残高が減ると、平均残高から計算する在庫日数が短く見えることがあります。しかし、評価損そのものが現金回収ではありません。数量削減・販売・回収による改善と、帳簿評価の変化を区別します。売上規模や商品構成が変わった場合も、新しい日額で残高を計算し直します。
CCCがマイナスの場合は、仕入代金を支払う前に販売代金を得る構造を示します。営業損失や支払義務の消滅を意味しません。給与、税金、家賃、投資支出などを含む入出金予定から、必要な現金を別に確認します。
在庫を減らす小口発注は物流費や欠品を増やす可能性があり、早期回収の割引は利益を減らします。支払延長は契約や適用されるルールを守り、仕入先と合意できる条件を前提にします。約定違反による先延ばしを継続的な改善策には数えません。
同じ事業規模と改善後の条件を維持するだけなら、初年度の残高削減による資金解放が毎年同額ずつ繰り返されるわけではありません。施策ごとに日数、金額、追加費用、実施時期を確認します。確認3問では、施策の符号、項目別の金額換算、CCCが負の場合の意味を扱います。
公認会計士短答式試験 / 管理会計論
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運転資金管理
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短くなる |
仕入先から受ける信用が増える |
支払日数を短縮 | 長くなる | 仕入代金を早く支払う |
回収と支払いは、同じ「5日短縮」でも符号が逆です。現状50日から、在庫8日短縮、回収5日短縮、支払4日短縮なら、新しいCCCは50−8−5+4=41日です。三つの短縮日数をすべてマイナスにしません。
50万円
在庫 | 売上原価÷365=6万円 | 210万円 | 150万円 | 60万円 |
買入債務 | 仕入高÷365=6万円 | 300万円 | 330万円 | 30万円 |
運転資金 | 債権+在庫−債務 | 360万円 | 220万円 | 140万円 |
CCCは35+45−50=30日から25+40−55=10日へ20日短縮します。一方、解放金額は50+60+30=140万円です。20日へ一律の日額6万円を掛けた120万円とは一致しません。売上債権は売価の日額、在庫と債務はそれぞれ対応する原価・仕入の日額を使うためです。
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