税引後の目標利益から必要売上高を求める
税引後利益を税引前利益へ戻してからCVP分析を行います。一定の税率を仮定した計算と、端数処理・損失時の注意点を整理します。
執筆:LavaCount執筆者チーム
解説の対象時点:2026年4月1日
情報を確認した日:2026年10月26日
税引後利益を税引前利益へ戻してからCVP分析を行います。一定の税率を仮定した計算と、端数処理・損失時の注意点を整理します。
執筆:LavaCount執筆者チーム
解説の対象時点:2026年4月1日
情報を確認した日:2026年10月26日
必要売上高={固定費+税引後目標利益÷(1−税率)}÷限界利益率
端数処理例題は表示した条件で計算し、端数処理を行う箇所は本文に示します。
補足金額・数量・期間の単位をそろえて計算します。
利益計画で使う「目標利益」が、税金を引く前の金額か、税金を引いた後の金額かによって必要売上高は変わります。CVP分析の営業利益から直接税引後利益へ進めるには、利息や特別損益などの差を扱う必要があります。ここではそれらがなく、税引前利益と課税所得が一致すると仮定します。
さらに、正の課税所得へ一定の実効税率が適用され、税額控除や繰越欠損金等はないものとします。以下の30%は計算用の仮定であり、個別企業へ適用される税率を示したものではありません。実際の税額は税目、所得区分、企業規模等により異なります。
月間固定費900,000円、変動費率60%、税引後目標利益420,000円、仮定税率30%とします。まず税引前目標利益を420,000円÷70%=600,000円と求めます。必要な限界利益総額は固定費900,000円と税引前利益600,000円の合計1,500,000円です。
限界利益率は1−60%=40%なので、必要売上高は1,500,000円÷40%=3,750,000円です。この売上高に変動費率60%を掛けると変動費は2,250,000円、税引前利益は600,000円、仮定税額は180,000円となり、税引後利益420,000円が残ります。
税引後利益をそのまま固定費へ足すと、必要売上高を過少に計算します。また、固定費まで70%で割る必要はありません。税金の対象として仮定しているのは利益であり、固定費は既に利益計算で差し引かれています。どの金額へ税率を掛けるのかを式の意味から確認します。
単価2,500円で整数個を売る場合、必要量は3,750,000円÷2,500円=1,500個です。計算結果が整数にならない場合は必要数量を切り上げ、実現する売上高から税引後利益を再計算します。
売上増加に伴い追加固定費が発生するなら、変更後の固定費を使います。値引きや販売構成の変化で変動費率が変わる場合も同様です。目標利益だけを変更し、費用条件を以前のまま使うと計画がつながりません。
損失になった場合に、損失額へ税率を掛けた分が当期に必ず入金されるとは限りません。この式をそのままマイナス利益へ広げず、税金の回収や繰越の条件を別に設定します。資金繰りを考える際には、費用の発生と税金の納付時期も分けて把握します。
数値を変えて確かめる
公認会計士短答式試験 / 管理会計論
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1. J-Net21 損益分岐点の計算方法と経営改善に向けた活用方法
独立行政法人中小企業基盤整備機構
該当箇所: 損益分岐点分析と変動費・固定費の区分
出典を開く税引後利益に1+税率を掛けても税引前利益へ正しく戻せません。割り戻す分母は1−税率です。率の表記が30なら30%を意味するのか、0.30を意味するのかも統一します。
税引後利益210,000円、仮定税率30%、固定費900,000円、限界利益率40%なら必要売上高はいくらでしょうか。答えは3,000,000円です。税引前利益300,000円から税金90,000円を引くと目標と一致します。