補助部門費の相互配賦法の計算
相互配賦法は補助部門間のサービス授受を反映します。簡便法の2回配賦を例に、連立方程式による厳密な計算との違いを整理します。
執筆:LavaCount執筆者チーム
情報を確認した日:2026年10月28日
相互配賦法は補助部門間のサービス授受を反映します。簡便法の2回配賦を例に、連立方程式による厳密な計算との違いを整理します。
執筆:LavaCount執筆者チーム
情報を確認した日:2026年10月28日
簡便法:自部門費の一次配賦→補助部門の受入残額を製造部門へ二次配賦
厳密法とは反映する相互用役の範囲が異なる
端数処理例題に明示した条件に従います。指定のない中間値は丸めず、最終額を計算します。
補足金額は円。数量・時間・比率の単位をそろえて計算します。
補助部門どうしでサービスを提供し合うと、一方の部門原価に他方のサービス原価が含まれます。相互配賦ではこの関係を反映しますが、連立方程式ですべてを計算する方法と、一定段階で打ち切る簡便法では結果が異なることがあります。問題文の「相互配賦法」という名称に加え、指定された手順を確認します。
この記事では、まず各部門の自部門費を補助部門を含む提供先へ配り、その受入額を二次配賦で製造部門だけへ配る簡便法を扱います。自己消費はなく、最終額だけ円未満四捨五入します。
提供元 | 製造部門P | 製造部門Q | もう一方の補助部門 |
|---|---|---|---|
補助部門X:100,000円 | 50% | 30% |
公認会計士短答式試験 / 管理会計論
部門別計算と補助部門費の配賦の基本を説明し、問題に答える
部門別計算と補助部門費の配賦
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補助部門費の相互配賦法の計算
部門別計算と補助部門費の配賦
1. 原価計算基準
企業会計審議会(ASBJ掲載)
該当箇所: 第18項(二)(補助部門費の相互配賦)。用役割合・方程式・比較表は独自設例。
出典を開くYへ20%
補助部門Y:80,000円 | 60% | 30% | Xへ10% |
それぞれの行の割合は100%です。「XがYへ20%提供する」と「XがYから10%受け取る」は向きが違います。割合を使う前に、提供元と受領先を表に置きます。元の補助部門費は合計180,000円です。
配賦元 | Pへの額 | Qへの額 | 補助部門への額 |
|---|---|---|---|
Xの100,000円 | 50,000円 | 30,000円 | Yへ20,000円 |
Yの80,000円 | 48,000円 | 24,000円 | Xへ8,000円 |
製造部門の受入合計 | 98,000円 | 54,000円 | Xに8,000円、Yに20,000円が残る |
製造部門へ配った額は152,000円、補助部門に残った額は28,000円で、合計180,000円です。一次配賦で使った自部門費を、二次配賦でも全額もう一度配るわけではありません。次に配るのは、補助部門が相互に受け取った28,000円です。
Xに残る8,000円は、P:Q=50:30=5:3で配ります。Pへ5,000円、Qへ3,000円です。Yに残る20,000円は、P:Q=60:30=2:1で配ります。補助部門を配賦先から外すため、元の50%や60%をそのまま掛けず、製造部門間で割合を正規化します。
行先 | 最終配賦額の計算 | 円未満四捨五入 |
|---|---|---|
P | 98,000円+5,000円+20,000円×2÷3 | 116,333円 |
Q | 54,000円+3,000円+20,000円×1÷3 | 63,667円 |
合計 | 元の自部門費100,000円+80,000円 | 180,000円 |
同じ用役割合で、X=100,000円+0.1Y、Y=80,000円+0.2Xと置いて相互関係をすべて反映すると、最終配賦額はP116,327円、Q63,673円となります。両方式とも合計180,000円ですが、配賦先ごとの額は一致しません。
方式 | P | Q |
|---|---|---|
この記事の簡便法 | 116,333円 | 63,667円 |
連立方程式法 | 116,327円 | 63,673円 |
簡便法では、二次配賦の段階で補助部門間の授受をそれ以上繰り返さないため、差が残ります。この例の差は丸め後で6円ですが、条件次第で変わります。差が小さいことから、どの方法でもよいと決めるのではなく、指定された方法で解くことが必要です。
180,000円へ戻る検算は配賦漏れの発見に有効ですが、提供先の取り違えまで必ず検出できるわけではありません。手順の指定、用役の向き、二次配賦の分母、最終総額の四つを順に確認します。自己消費を含む資料なら、その扱いも先に決めます。
問題1:一次配賦後のXに12,000円が残り、製造部門A:B=1:2なら二次配賦はいくらですか。解答はA4,000円、B8,000円です。
問題2:簡便法と連立方程式法の総配賦額がどちらも180,000円なら、P・Qの内訳も必ず同じですか。必ずではありません。同じ入力資料で計算した内訳を比較し、相互授受を反映する範囲の差を説明します。