割引回収期間の計算|時間価値の反映と評価の限界
将来のキャッシュ・フローを現在価値に直し、初期投資を回収する時点を求めます。通常の回収期間との違いと、回収後の収入を十分に評価できない限界を学びます。
執筆:LavaCount執筆者チーム
解説の対象時点:2026年4月1日
情報を確認した日:2026年10月26日
将来のキャッシュ・フローを現在価値に直し、初期投資を回収する時点を求めます。通常の回収期間との違いと、回収後の収入を十分に評価できない限界を学びます。
執筆:LavaCount執筆者チーム
解説の対象時点:2026年4月1日
情報を確認した日:2026年10月26日
割引累計CF=Σ[年次CF÷(1+率)の年数乗]、累計が投資額へ到達する時点を求める
割引回収期間は将来CFを現在価値へ直してから、初期投資を回収する時点を求めます。通常回収期間が時間価値を無視する弱点を補うが、回収後のCFを十分評価しない問題は残ります。価値全体を見るNPVと資金拘束の早さを見る尺度を区別します。CFの発生が年末一括か年内均等かで、端数年の表現も変わります。
各年CFを同じ基準時点へ割り引き、年次の累計を作る。投資額へ初めて達する年を確認します。年末一括なら回収時点はその年末で、勝手に年内へ補間しません。均等発生を仮定して端数年を求める場合はその条件を明示します。残存価値があるなら受取時点を含めて累計へ反映し、評価期間の範囲も定めます。
割引累計CF=Σ[年次CF÷(1+率)の年数乗]、累計が投資額へ到達する時点を求める
初期100万円、年末CFが一年目66万円、二年目60.5万円、率10%なら、現在価値は60万円と50万円となります。累計は60万円、110万円で、年末一括なら二年目末に回収します。単純累計126.5万円とは区別します。二年目の途中で40万円を回収したと補間するには別の入金発生仮定が必要です。
回収が早い案が必ずNPV最大ではありません。回収後に長く便益を生む案を十分評価できないためです。割引累計が期間末も投資額へ届かなければ、評価期間内では未回収と説明します。投資額や評価期間を都合よく変えず、未回収額も示します。利益額を現金回収額へ置き換える誤りにも注意します。
報告には率、時点、端数年の条件、未回収額を明記します。資金を早く戻す必要がある企業には有用な補助情報だが、期間全体の収益性をNPV等で確認します。直前CFの遅延ケースを試算すれば流動性への影響を見やすい。評価指標の目的を共有し、単一の回収年数だけで大きな投資の採否を決めない。
割引回収では、各期のCFを基準時点へ直した後で累計します。名目の入金額の累計と現在価値の累計を混ぜて投資額へ比較しません。初期投資に初めて到達する時点を探し、到達前の年と到達する年を区別します。年末に一括して入金されるなら、年の途中に現金が存在するような補間はできません。
年内均等発生などの仮定を使って端数年を表す場合は、それが推計上の条件であることを示します。割引率だけが分かっても、年内の入金時期は決まらない。投資期間末まで届かなければ、その期間内は未回収として不足額を示します。回収年数を出すために評価期間を任意に延ばさない。
回収時点が同じ案でも、その後のCFの大きさは異なることがあります。割引回収が短いことは、期間全体の価値を最大にする証拠ではありません。資金拘束の期間を把握する補助指標と、全CFを評価するNPVを併記します。残存価値や回収の遅延がある場合も、受取日を確認して累計と期間全体の価値へ反映します。
公認会計士短答式試験 / 管理会計論
割引回収期間|時間価値を入れても残る限界
投資評価の前提と不確実性
1. 公共事業評価の費用便益分析に関する技術指針(共通編)(令和5年9月)
国土交通省
該当箇所: 第2章第2節「費用便益分析で算定する評価指標」、第3節第1項・第3項
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