基本的1株当たり利益|普通株主の利益と期中平均株式数
普通株主に帰属する利益と実際の普通株式の期中平均を対応させ、優先配当及び自己株式の影響を分けて計算します。
執筆:LavaCount執筆者チーム
解説の対象時点:2026年4月1日
情報を確認した日:2026年10月28日
普通株主に帰属する利益と実際の普通株式の期中平均を対応させ、優先配当及び自己株式の影響を分けて計算します。
執筆:LavaCount執筆者チーム
解説の対象時点:2026年4月1日
情報を確認した日:2026年10月28日
最初に押さえる結論と判断規範
普通株主に帰属する利益と実際の普通株式の期中平均を対応させ、優先配当及び自己株式の影響を分けて計算する。
1株当たり当期純利益は、普通株式に係る当期純利益を、普通株式の期中平均株式数で割って求めます。連結では親会社株主に帰属する当期純利益を出発点とし、普通株主に帰属しない金額を控除します。子会社の非支配株主に帰属する利益を、親会社の普通株数で割るものではありません。
普通株主への通常配当は、普通株主に帰属する利益の分配です。普通株主以外への取り分と同じように分子から控除しません。まず利益の帰属範囲をそろえ、次に優先配当等の控除を確認します。
分母は期中平均の発行済普通株式数から、期中平均の自己株式数を控除した額です。現金増資や自己株式取得があれば、その株数が存在した期間を反映します。合理的な月数基準を使う次の例では、期首に自己株式控除後1,000株、7月1日に200株を現金発行、10月1日に100株を自己株式として取得した、1月から12月までの年度を考えます。
期間 | 自己株式控除後の株数 | 月数 | 加重した株数 |
|---|---|---|---|
1〜6月 | 1,000株 | 6か月 | 1,000×6÷12=500株 |
7〜9月 | 1,200株 | 3か月 | 1,200×3÷12=300株 |
同じ結果は1,000+200×6÷12−100×3÷12=1,075株でも求められます。期末の1,100株をそのまま使うと、期中の増減時期が反映されません。日数基準を用いる設問では、指定された日数で計算し直します。
この年度の親会社株主帰属利益117,500円、累積型優先株式の当期要支払配当10,000円、ほかの普通株主に帰属しない金額はないとします。株数は前の例の1,075株で、ほかの調整はありません。
項目 | 計算 | 結果 |
|---|---|---|
普通株式に係る当期純利益 | 117,500−10,000 | 107,500円 |
期中平均普通株式数 | 前の期間表から | 1,075株 |
1株当たり当期純利益 | 107,500÷1,075 | 100円 |
累積型優先配当は当期の要支払額を確認します。現金未払いだからゼロとすることも、過年度からの未払累計を当期利益からすべて引くことも適切ではありません。非累積型では算定対象期間に基準日が属する配当を基礎とするため、株式の権利内容を確認します。
自己株式は分母から控除します。連結では子会社・関連会社が保有する親会社等の普通株式について、親会社等の持分相当数を自己株式数へ含める取扱いも確認します。親会社個別の自己株式台帳だけで、連結の分母が確定するとは限りません。
新株予約権等の潜在株式は、基本的な1株利益では実際に権利行使されたときに普通株式数へ含めます。未行使分を全数先取りして分母に入れる計算は、潜在株式調整後の検討と混ざっています。実際の株数と、希薄化計算上の仮定株数を別に管理します。
株式分割では、基準に従い期首に行われたと仮定するなど、表示する株数の単位を調整します。年度中央で1株を2株へ分割しただけの1,000株を、半年ずつ平均して1,500株とするのではありません。現金発行による200株の増加とは性格が違います。
本稿は2026年4月1日時点の日本基準による学習例です。計算前に利益の単位と株数の単位、株式種類、変動日、自己株式を一覧にし、分子と分母をそれぞれ検算します。確認3問では、普通株主の利益、期中平均、優先配当の期間対応を扱います。
公認会計士短答式試験 / 財務会計論
基本的1株利益の分子と分母|自己株式と期中発行を調整する
1株当たり利益の応用
10〜12月
1,100株 |
3か月 |
1,100×3÷12=275株 |
合計 | ― | 12か月 | 1,075株 |
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