総合原価計算の先入先出法の計算
先入先出法では当月の作業量と当月費用を対応させます。月初仕掛品が前月までに受けた材料・加工の換算量を分けて考えます。
執筆:LavaCount執筆者チーム
情報を確認した日:2026年10月28日
先入先出法では当月の作業量と当月費用を対応させます。月初仕掛品が前月までに受けた材料・加工の換算量を分けて考えます。
執筆:LavaCount執筆者チーム
情報を確認した日:2026年10月28日
当月作業量=完成品換算量+月末換算量−月初換算量
当月単価=当月費用÷当月作業量
端数処理本文の指定に従います。指定のない中間値は丸めず、最終額を計算します。
補足金額は円。数量・時間・比率の単位をそろえます。
先入先出法では、月初仕掛品を先に完成させるものとして原価を配分します。月初仕掛品が既に負担している原価はそのまま引き継ぎ、当月費用は当月に行った作業量で割ります。月初原価を分子へ含めたまま当月作業量で割ると、単価の期間がそろいません。
ここでは材料を始点で全量投入し、加工費は工程を通じて均等に発生するものとします。仕損・減損はなく、月初仕掛品は当月中にすべて完成します。金額は円で、中間値や最終額に端数は生じません。
資料 | 月初・当月の条件 |
|---|---|
月初仕掛品 | 100個、加工進捗40% |
月初原価 | 材料120,000円、加工40,000円 |
公認会計士短答式試験 / 管理会計論
総合原価計算と完成品換算量の基本を説明し、問題に答える
総合原価計算と完成品換算量
公認会計士短答式試験 / 管理会計論
総合原価計算の先入先出法の計算
総合原価計算と完成品換算量
1. 原価計算基準
企業会計審議会(ASBJ掲載)
該当箇所: 二四(完成品総合原価と期末仕掛品原価)。普通・純粋の比較表は独自設例。
出典を開く当月投入・完成・月末
投入900個、完成800個、月末200個 |
月末仕掛品の加工進捗 | 50% |
当月費用 | 材料900,000円、加工860,000円 |
数量は月初100個+当月投入900個=完成800個+月末200個で一致します。完成800個には、月初由来100個と当月着手・完成700個が含まれます。この内訳を先に書くと、材料と加工の当月作業を取り違えにくくなります。
当月の作業 | 材料換算量 | 加工換算量 |
|---|---|---|
月初100個を完成させる | 0個 | 100個×60%=60個 |
当月着手・完成700個 | 700個 | 700個 |
月末200個まで加工する | 200個 | 200個×50%=100個 |
合計 | 900個 | 860個 |
材料単価は900,000円÷900個=1,000円、加工単価は860,000円÷860個=1,000円です。月初100個の材料は前月に投入済みなので、当月材料を二重に負担させません。加工は残り60%だけを当月の作業として数えます。
原価の行先 | 計算 | 金額 |
|---|---|---|
月初由来100個の完成 | 月初原価160,000円+当月加工60,000円 | 220,000円 |
当月着手・完成700個 | 700個×(材料1,000円+加工1,000円) | 1,400,000円 |
完成品合計 | 220,000円+1,400,000円 | 1,620,000円 |
月末仕掛品 | 200個×1,000円+100個×1,000円 | 300,000円 |
月初由来の完成品は1個2,200円、当月着手の完成品は1個2,000円です。前月の材料単価や加工の実績が当月と違うため、同じ完成品でも原価の内訳が異なります。純粋先入先出法では、この二つを区別して単位原価を示します。
この設例の普通先入先出法でも、当月単価と月末仕掛品300,000円は同じです。月初原価160,000円+当月費用1,760,000円から月末300,000円を引くと、完成品原価は1,620,000円になります。
示し方 | 完成品の単位原価 | 完成品原価合計 |
|---|---|---|
普通先入先出法 | 1,620,000円÷800個=2,025円 | 1,620,000円 |
純粋先入先出法 | 月初由来2,200円、当月着手2,000円 | 1,620,000円 |
純粋先入先出法に変えたから会社全体の原価が増減するのではありません。この条件では、完成品内部の原価をどこまで分けて示すかが違います。比較するときは、月初数量、月初原価、進捗度、材料投入時点を同じにします。
金額は、月初160,000円+当月1,760,000円=完成1,620,000円+月末300,000円=1,920,000円です。単価がもっともらしく見えても、この一致が崩れたら、月初原価の二重計上や月末換算量の漏れを探します。
材料を工程途中で投入する場合は、月初・月末が投入点を越えているかを確かめてから材料換算量を求めます。加工進捗50%という数値を、そのまま材料の投入割合へ使うわけではありません。
問題1:本例で月初由来100個を完成させるための当月加工費はいくらですか。解答は100個×(100%−40%)×1,000円=60,000円です。月初原価40,000円は前月の加工費として別に引き継ぎます。
問題2:普通先入先出法の完成品平均単価2,025円を月末200個へ掛ければ、月末仕掛品原価を求められますか。求められません。月末の材料・加工それぞれの換算量に、当月単価を掛けて300,000円とします。