管理可能費と責任会計|権限と評価期間をそろえる
管理者が与えられた権限と期間の中で影響を及ぼせる費用を、管理可能費といいます。直接費・間接費、固定費・変動費とは異なる分類であることを学びます。
執筆:LavaCount執筆者チーム
解説の対象時点:2026年4月1日
情報を確認した日:2026年10月26日
管理者が与えられた権限と期間の中で影響を及ぼせる費用を、管理可能費といいます。直接費・間接費、固定費・変動費とは異なる分類であることを学びます。
執筆:LavaCount執筆者チーム
解説の対象時点:2026年4月1日
情報を確認した日:2026年10月26日
評価対象差異=総差異-当該管理者の権限外と確認された差異(責任区分の例)
管理可能費は特定の管理者が与えられた権限と期間の中で影響できる費用です。直接・間接、固定・変動とは別の分類で、同じ費用でも現場長には管理不能、上位者には管理可能となることがあります。責任会計では費用の帰属と管理者の評価範囲を区別します。部門全体の採算を示すことと、管理者の努力を評価することは同じではありません。
評価する人と期間を決め、その人が数量、価格、人員、契約の何を変えられるかを確認します。当月には変更できない賃借料でも更新時には影響できる場合があります。管理不能費を記録から消さず、部門全体費用と管理可能な部分を区分します。複数部門が影響する原因は共同目標や調整も検討し、無理に一人へ責任を集中させない。
評価対象差異=総差異-当該管理者の権限外と確認された差異(責任区分の例)
工場予算500万円、実績530万円の超過30万円について、本社決定の保険料20万円増と、工場管理の材料ロス10万円増に分けます。工場全体超過は30万円、工場長が改善を検討できる部分は10万円と報告します。20万円も会社費用として残り、本社担当で原因を調べる。管理不能区分は費用の免除や消滅を意味しません。
変動費だから必ず現場管理可能とはいえません。価格を本社が一括決定すれば現場の権限外となることがあります。固定費も期間を長くとれば変更可能な場合があります。外部要因でも事前対応を選べたかは別に確認します。管理不能という表示を、原因確認や上位部門への報告をしなくてよい理由にしません。
組織変更や権限委譲に合わせ責任区分を見直します。品質、購買、製造の相互作用は共同で調べ、単に他部門へ費用を押し付けない。評価報告に差額、原因、担当範囲を示します。原価情報が処罰だけへ使われると記録がゆがみやすいため、事実共有と改善を促す。採算と努力評価を併記すれば、全体費用を把握しつつ公平な対応を考えられます。
部門へ費用を配賦する理由があっても、その額を部門長の努力評価へ全て含めるとは限りません。全社の採算を見る報告では残る費用を示し、管理者評価では意思決定できる部分を区分します。管理不能と表示した額を元帳や部門採算から消してしまうと、会社として負担している資源が見えなくなります。
価格と数量を別々の組織が決める場合には、差異もその権限と原因に対応させます。ただし形式的に価格は購買、数量は製造と固定すれば十分というわけではありません。低価格材料が使用量を増やすなど相互作用があれば、共同の原因調査と改善が必要になります。一つの金額を各部門へ全額負担させて合算しません。
評価期間も管理可能性を変える。当月には動かせない契約でも、更新を決める年度には選択の余地があります。誰が契約や配置を変えられるかを確認し、組織変更時には責任区分を見直します。外部要因で起きた差異も、事前に対応を選べたかは別の問いなので、科目名や固定・変動の分類だけで責任を決めない。
公認会計士短答式試験 / 管理会計論
管理可能費と責任会計|権限と評価期間をそろえる
部門別業績と責任会計
1. 原価計算基準
企業会計審議会(ASBJ掲載)
該当箇所: 6(二)5・6
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