株式会社はいつ成立するか|定款作成・払込み・設立登記を分ける
株式会社の成立時点は本店所在地における設立登記です。設立準備の各手続と、会社として成立した後の取引を時系列で整理します。
執筆:LavaCount執筆者チーム
解説の対象時点:2026年4月1日
情報を確認した日:2026年10月26日
株式会社の成立時点は本店所在地における設立登記です。設立準備の各手続と、会社として成立した後の取引を時系列で整理します。
執筆:LavaCount執筆者チーム
解説の対象時点:2026年4月1日
情報を確認した日:2026年10月26日
最初に押さえる結論と判断規範
株式会社の成立時点は本店所在地における設立登記です。設立準備の各手続と、会社として成立した後の取引を時系列で整理します。
会社法49条は、株式会社が本店の所在地で設立の登記をすることにより成立すると定めています。定款を作った日、出資金を払い込んだ日、店舗を開いた日と、会社が法律上成立する日は同じとは限りません。
定款の作成や出資の履行などは設立のために重要な手続ですが、一つ済んだだけで会社成立の要件を全て満たすわけではありません。どの手続が完了したかを順に並べ、最後に会社成立を定める条文と結び付けます。ここでは株式会社の成立を扱い、他の会社類型は対応する規定を確認します。
設立前には、発起人などが設立に向けた手続を行います。その段階の契約や費用が、成立した会社にどのように関係するかは、取引内容と設立に関する規定に沿って別に検討します。これから会社になる予定というだけで、全ての行為が当然に会社へ帰属すると考えてはいけません。
反対に、設立登記によって成立した後は、会社は法人として権利義務の主体になります。誰が会社を代表して契約するか、どの機関が業務執行を決めるかは、成立時点の問題と分けます。登記をしたことだけで全ての取締役に代表権があるとは限りません。
発起人が4月3日に定款を作成し、4月10日に所定の払込みを行い、4月17日に本店所在地で設立登記をしたとします。株式会社が成立する時点を問うなら、49条に従い4月17日の設立登記を確認します。
店舗の営業開始が5月1日でも、それを理由に会社成立日が5月1日になるわけではありません。設立前に締結した賃貸借契約の扱いを問う問題なら、契約を誰がどの資格で行ったかなど、追加の事実が必要になります。成立時点の答えを、そのまま設立前の全ての法律関係の答えとして使わないようにします。
会社の登記には、設立以外にも役員変更、本店移転、組織再編などに関する事項があります。ある事実が登記されたというだけで、全ての登記が会社を新たに成立させる効果を持つわけではありません。各登記が何の事実を公示し、どの効果を持つかを区別します。
学習では、「定款」「払込み」「設立登記」「営業開始」を別の欄に書きます。同じ日に行われた事案でも、法的な役割が同じになるわけではありません。日付の暗記より、どの手続がどの要件を満たすかを説明できることが重要です。
出資金の払込みが完了し、会社名を印刷した名刺も作成しました。設立登記前でも株式会社が当然に成立したといえるでしょうか。株式会社が成立したとはいえません。株式会社の成立は、49条が定める本店所在地における設立登記によります。準備が整ったという事実と、成立の要件を分けて判断します。
公認会計士短答式試験 / 企業法
会社と株主の基本の基本を説明し、問題に答える
会社と株主の基本
会社法
会社法 第3条、第49条、第911条
1. 会社法(e-Gov法令検索)
デジタル庁 e-Gov
該当箇所: 会社法 第3条、第49条、第911条
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