会社法3条|会社の法人格と会社財産の独立
会社法3条は、会社に法人格を認めます。会社自身が財産を持ち、契約の当事者となる意味を、株主・代表者との違いから解説し、株主有限責任との関係も整理します。
執筆:LavaCount執筆者チーム
解説の対象時点:2026年10月24日
情報を確認した日:2026年10月24日
会社法3条は、会社に法人格を認めます。会社自身が財産を持ち、契約の当事者となる意味を、株主・代表者との違いから解説し、株主有限責任との関係も整理します。
執筆:LavaCount執筆者チーム
解説の対象時点:2026年10月24日
情報を確認した日:2026年10月24日
原文から要件・効果までの読み順
法令上の文言をそのまま確認します
法令本文
会社は、法人とする。
条文の意味を平易な言葉で整理します
会社は、出資した人や経営する人とは区別された、独立の権利義務の主体です。会社名義で機械を買えば、その機械は原則として会社の財産になります。株主が会社の株式を100%持っていても、会社の預金がそのまま株主個人の預金になるわけではありません。
法人格は、会社の4つの類型に共通します。株式会社だけに認められるものではありません。他方、会社が法人であることと、出資者が会社債務についてどこまで責任を負うかは別の問題です。
甲株式会社の唯一の株主であるAが、会社の銀行口座から私物の購入代金を支払おうとしています。Aが全株式を持っていても、口座の財産は会社に帰属します。A個人への支出には、報酬、配当、貸付けなど、その性質に応じた法的根拠と手続を別に考える必要があります。
この規定が置かれている理由
出資者が入れ替わっても会社の財産や契約関係を継続させ、取引相手を会社という一つの主体に集約できるようにする点に意味があります。会社財産と出資者個人の財産を分けることは、継続的な事業と債権者保護の基礎になります。
規定が適用されるために必要な条件
3条は会社の法的な性質を定めます。株式会社がいつ成立するかは49条の設立登記、持分会社については579条の設立登記を確認します。定款を作っただけの段階を、成立後の会社と同じには扱いません。
実際に契約書へ署名する代表者と、契約上の権利義務が帰属する会社を区別します。代表権の範囲や行為の帰属は、349条などの別の規定も必要です。
要件を満たしたときに生じる結果
会社は自ら財産を保有し、債権者・債務者となり得ます。会社に対する請求と、その株主や取締役に対する請求は、相手方も根拠も同じではありません。会社の債務だからといって、代表者が当然に個人債務を負うわけではありません。
原則どおりに扱わない場合
法人格があることから、出資者全員が有限責任であると導くことはできません。合名会社・合資会社の社員の責任は580条などで別に定められます。また、法人格の濫用をめぐる法理は3条の原文に列挙された要件ではなく、個別の判例・事実関係を検討する問題です。
試験で区別すべき判断軸
「会社は法人」「株式会社の株主は有限責任」「代表者が会社のために行為する」を、それぞれ異なる規律として説明できるようにします。
Aが株式会社の全株式を取得すると、その会社が所有する土地もA個人の所有物になりますか。
なりません。Aが取得するのは株式です。会社が所有する土地は、別途の適法な移転がない限り会社の財産であり、法人格によって帰属が分かれます。
合名会社は社員が無限責任を負うので、法人格を持たないといえますか。
いえません。合名会社も2条の会社であり、3条により法人です。法人格の有無と社員の対外的な責任の範囲は別に判断します。
2026年10月24日時点で施行されている会社法をe-Gov法令APIの時点指定で取得し、条文原文欄を全文照合しています。解説と確認問題は制度理解のための独自設例です。関連条文は制度間のつながりを示しており、個別の法律問題の結論は事実関係と適用法令に従って確認します。
公認会計士短答式試験 / 企業法
会社と株主の基本の基本を説明し、問題に答える
会社と株主の基本
公認会計士短答式試験 / 企業法
会社法3条
会社と株主の基本
会社法 法人格
第3条
1. 会社法(e-Gov法令検索)
デジタル庁 e-Gov
該当箇所: 第3条
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