現物出資の価額調査|500万円・10分の1・専門家証明
現物出資は検査役調査を原則とし、価額総額、割当株式数、財産の性質又は独立した専門家の証明による例外を個別に判断します。
執筆:LavaCount執筆者チーム
解説の対象時点:2026年4月1日
情報を確認した日:2026年10月26日
現物出資は検査役調査を原則とし、価額総額、割当株式数、財産の性質又は独立した専門家の証明による例外を個別に判断します。
執筆:LavaCount執筆者チーム
解説の対象時点:2026年4月1日
情報を確認した日:2026年10月26日
最初に押さえる結論と判断規範
現物出資は検査役調査を原則とし、価額総額、割当株式数、財産の性質又は独立した専門家の証明による例外を個別に判断する。
2026年4月1日時点の会社法199条1項3号は、金銭以外の出資財産について内容と価額を募集事項とします。207条は価額の調査を裁判所が選任する検査役に行わせることを原則とします。過大な価額で株式を割り当てれば会社財産や他の株主の利益に影響するためです。取締役会が価額を決めたことだけで調査の原則がなくなるわけではありません。会社は募集事項の決定後遅滞なく検査役選任を申し立てる。
207条9項には、現物出資財産について定めた価額の総額が500万円を超えない場合の例外があります。1人当たりの平均額ではなく総額です。また現物出資者に割り当てる株式総数が発行済株式総数の10分の1を超えない場合も別の例外となります。発行済株式が4,000株なら数量の上限は400株であり、400株ちょうども含まれます。金額の条件と数量の条件を両方同時に満たさなければならない、とは条文にない。
市場価格のある有価証券は、定めた価額が省令所定の方法で算定する市場価格を超えない場合に例外を検討できます。単に有価証券であれば価格を自由に定められる制度ではありません。また会社に対する金銭債権の出資は、弁済期が到来し、定めた価額が対応する会社の負債帳簿価額を超えないことを確認します。第三者に対する債権や未到来の債権へ、この号の例外をそのまま適用することはできません。
所定の専門家が価額の相当性を証明する方法もあります。不動産にはその証明に加えて不動産鑑定士の鑑定評価が必要となります。資格を持つ者なら誰でもよいのではなく、会社の取締役や使用人、当該募集の引受人など証明をできない者が207条10項に列挙されます。会社内部の事情をよく知っているからという理由で、その独立性の制限を外さない。資格、会社との関係、財産の種類という順で条件を確かめます。
検査役の報告を踏まえて裁判所が価額を不当と認めれば変更の決定をします。変更を受けた現物出資者には、決定確定後1週間以内に限り引受意思表示を取り消す機会があります。例外によって検査役を省略できても、価額の過大評価や役員等の責任まで自由になるわけではありません。事例では最初に調査の原則を確認し、次にどの例外のどの財産を問題にしているかを特定します。すべての例外を一つの価格基準に置き換えません。
公認会計士短答式試験 / 企業法
現物出資の価額調査|500万円・10分の1・専門家証明
株式・新株予約権による資金調達
1. 会社法
デジタル庁 e-Gov
該当箇所: 199条1項3号、207条1・7〜10項
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