違法配当の支払義務と免責|受領者と業務執行者の違い
461条違反では462条1項が受領者・業務執行者等の支払義務を定めるが、業務執行者等には2項の注意を怠らなかった証明による免責があります。
執筆:LavaCount執筆者チーム
解説の対象時点:2026年4月1日
情報を確認した日:2026年10月26日
461条違反では462条1項が受領者・業務執行者等の支払義務を定めるが、業務執行者等には2項の注意を怠らなかった証明による免責があります。
執筆:LavaCount執筆者チーム
解説の対象時点:2026年4月1日
情報を確認した日:2026年10月26日
最初に押さえる結論と判断規範
461条違反では462条1項が受領者・業務執行者等の支払義務を定めるが、業務執行者等には2項の注意を怠らなかった証明による免責がある。
本稿は2026年4月1日時点の会社法を前提とします。461条1項は配当等により交付する金銭等の簿価総額が効力発生日の分配可能額を超えないよう求めます。決議時の現預金残高だけを見れば足りる制度ではありません。分配可能額は剰余金等に法と省令所定の加減をする額であり、当期利益や純資産と常に一致するものでもない。設例では計算済みの分配可能額を示し、比較と違反後の責任を分けて考えます。
効力発生日の分配可能額が700万円、配当財産簿価総額が900万円なら、超過は200万円となります。しかし462条1項の受領者等の支払義務は、受領者が交付を受けた財産簿価相当額を基準とします。超過200万円だけを株主数で割れば必ず足りる制度ではありません。何を計算する問題かを明確にします。配当の法定限度を超えた差額を求める場面と、特定受領者や関与者の義務額を判断する場面を一つにしません。
462条1項は受領者、職務を行った業務執行者、所定の議案提案者等に会社への連帯支払義務を置く。ただし対象となる業務執行者等は2項により、職務について注意を怠らなかったことを証明すれば義務を負わない。したがって1項だけを読んで、取締役なら無過失でも必ず義務が残ると断定しません。逆に受領株主すべてにも同じ無過失証明が当然適用されると広げない。どの立場の者かで適用範囲を判断します。
463条1項は分配可能額超過について善意の株主に対し、462条の金銭を支払った業務執行者等からの求償へ応じる義務を負わせない。会社自身が受領者へ行う請求まで、同項が全面免除すると読むのは誤りです。462条3項の免除にも厳格な制限があるので、通常決議で自由に消すとは考えません。会社・受領者・業務執行者・債権者の誰から誰への請求かを図式化して、義務と求償を分けます。
会社法の計算に関する事例は、作成・監査・承認・報告・公告という手続と、資本や配当の金額制限を分けて読みます。ある書類が適法に承認されたことだけで、どの分配でも自由にできるわけではありません。反対に金額が財源の範囲内でも、必要な機関決定や通知を省略できるとは限りません。計算に使う時点、法定方法で算定済みの数値か、特則の前提があるかを確認します。会社の現預金、利益、純資産、剰余金、分配可能額は同じ用語ではありません。問題が何を求めているかを明らかにして、別の制度の数字や期限を流用しません。
公認会計士短答式試験 / 企業法
違法配当の支払義務と免責|462条1項・2項を分ける
会社の計算と剰余金配当
1. 会社法
デジタル庁 e-Gov
該当箇所: 461条1・2項、462条1〜3項、463条1・2項
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