責任免除と限定契約|法定下限と自己取引の特則
対会社責任の全額免除は総株主同意が原則で、一部免除や限定契約は善意・無重過失、最低責任限度額、対象者等の条件に従います。
執筆:LavaCount執筆者チーム
解説の対象時点:2026年4月1日
情報を確認した日:2026年10月26日
対会社責任の全額免除は総株主同意が原則で、一部免除や限定契約は善意・無重過失、最低責任限度額、対象者等の条件に従います。
執筆:LavaCount執筆者チーム
解説の対象時点:2026年4月1日
情報を確認した日:2026年10月26日
最初に押さえる結論と判断規範
対会社責任の全額免除は総株主同意が原則で、一部免除や限定契約は善意・無重過失、最低責任限度額、対象者等の条件に従う。
本稿は2026年4月1日時点の会社法によります。424条は423条1項責任の免除に総株主の同意を要求します。これに対し425条は善意で重大な過失がない場合に法定下限を残す一部免除を株主総会決議で行う制度を置く。単に免除という言葉が同じだから普通決議だけで全額免除できると考えません。426条には所定の会社で定款に基づく一部免除もあるが、適用会社、機関、通知・異議等の条件を別に確認します。
425条は省令に基づく算定済みの年額報酬等に役職別倍率を掛け、所定の新株予約権利益等を加えます。代表取締役等は6、その他の業務執行取締役等は4、非業務執行取締役や監査役等は2という区分があります。代表取締役の算定済み年額が800万円、追加項目なしなら最低責任限度額は4,800万円となります。責任額8,000万円なら一部免除上限は3,200万円であり、下限額4,800万円そのものを免除額と取り違えない。
427条の責任限定契約は定款の根拠に基づき非業務執行取締役等と締結します。代表取締役や業務執行取締役へ当然に適用する制度ではありません。限度は会社があらかじめ定めた額と最低責任限度額の高い方となります。会社額300万円、最低額500万円なら限度は500万円であり、小さい契約額だけを使えない。対象者が業務執行取締役等に就任すると、契約は将来に向かって効力を失う。名称だけでなく職務の地位を確かめます。
428条は取締役等が自己のためにした直接取引の対会社責任について、責めに帰せない事由だったことを理由に免れることができないとします。さらに425条から427条までの制度を適用しません。通常の一部免除又は限定契約があるから必ず軽減できると答えない。ただしこの適用除外を424条の総株主同意まで条文上外したものと広げない。取引の種類と軽減制度の根拠を一組にして確認します。
責任の事例では、役員の地位、具体的な職務、問題となる行為、損害を受けた者、損害と行為の関係を順に確認します。会社と株主個人、会社の取引先は別の主体であり、誰への責任を問うかで適用条文が変わります。責任が成立しないという判断と、成立する責任の免除又は限定を受ける判断も異なります。株主総会や取締役会で何らかの承認があったというだけで、すべての責任が消えるとは考えません。問題に示されていない悪意・過失や因果関係を補わず、各制度の要件に該当する事実を具体的に示します。
公認会計士短答式試験 / 企業法
責任免除と限定契約|法定下限と自己取引の特則
役員の責任と責任追及
1. 会社法
デジタル庁 e-Gov
該当箇所: 424条、425条1項、426条1項、427条1・2項、428条
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