原価計算の目的と財務会計・管理会計の関係
原価計算は財務諸表の作成だけでなく、価格設定・原価管理・予算・意思決定にも使います。目的によって必要な原価情報が変わる理由を具体例で整理します。
執筆:LavaCount執筆者チーム
情報を確認した日:2026年10月24日
原価計算は財務諸表の作成だけでなく、価格設定・原価管理・予算・意思決定にも使います。目的によって必要な原価情報が変わる理由を具体例で整理します。
執筆:LavaCount執筆者チーム
情報を確認した日:2026年10月24日
最初に押さえる結論と判断規範
原価計算は財務諸表の作成だけでなく、価格設定・原価管理・予算・意思決定にも使います。目的によって必要な原価情報が変わる理由を具体例で整理します。
原価計算は、製品やサービスにどれだけの資源を使ったかを金額で捉える仕組みです。決算で売上原価と棚卸資産を算定するほか、価格設定、原価管理、予算管理、経営上の選択にも資料を提供します。
財務会計は外部への報告、管理会計は社内での判断を主な目的とします。原価計算は両者に関わるため、一つの原価を全ての判断に使うと誤ることがあります。
目的 | 確認する情報 | 具体的な使い方 |
|---|---|---|
財務諸表の作成 | 適切に集計した製造原価 | 完成品と仕掛品、販売分と在庫分へ配分する |
価格の検討 | 製造・販売に必要な資源 | 長期的に費用を回収できる価格を検討する |
原価管理 | 標準と実績の差 | 材料単価と使用量を分けて原因を調べる |
ある工場の製品原価は1個1,500円です。内訳は追加生産で増える費用900円と、既存設備費の配賦600円です。余力があり、追加100個を1個1,100円で販売できるとします。既存売上への影響、追加固定費、他の機会はありません。
追加売上は110,000円、追加費用は90,000円なので、追加利益は20,000円です。1,500円を下回る価格でも、この条件の短期判断では利益が増えます。
製造原価の算定が間違っているのではありません。決算用の原価と追加受注の判断に必要な原価の範囲が異なるのです。長期の継続販売なら、設備の維持・更新費も回収できるか検討します。
誰が何を決めるための計算かを確認する。
対象製品、対象期間、含める費用の範囲を決める。
集計した原価を在庫評価、差異分析、選択肢比較のどれに使うかを分ける。
追加受注で売上80,000円、追加費用52,000円が発生します。既存の設備費20,000円は受注しなくても発生します。受注による利益増加額はいくらですか。
答えは28,000円です。既存設備費はこの選択では変わらず、80,000円−52,000円で判断します。ただし、この費用が解約等で回避できる条件なら比較へ含めます。
2026年10月24日確認。例題は学習用に作成しました。本文で指定した期間・計算方法・丸め方を用います。
公認会計士短答式試験 / 管理会計論
原価の分類と計算の目的の基本を説明し、問題に答える
原価の分類と計算の目的
公認会計士短答式試験 / 管理会計論
原価計算の目的と財務会計・管理会計の関係
原価の分類と計算の目的
1. 原価計算基準
企業会計審議会(ASBJ掲載)
該当箇所: 原価計算基準1・2
出典を開く予算管理 |
活動計画に対応する原価 |
生産計画から材料費や人員計画を作る |
意思決定 | 選択によって変わる収支 | 内製と外注、追加受注を比較する |