吸収合併の債権者異議|官報・個別催告・保護措置
吸収合併では双方の会社の債権者を保護し、官報公告と知れている債権者への催告を原則とします。二重公告や異議後の例外は別に検討します。
執筆:LavaCount執筆者チーム
解説の対象時点:2026年4月1日
情報を確認した日:2026年10月26日
吸収合併では双方の会社の債権者を保護し、官報公告と知れている債権者への催告を原則とします。二重公告や異議後の例外は別に検討します。
執筆:LavaCount執筆者チーム
解説の対象時点:2026年4月1日
情報を確認した日:2026年10月26日
最初に押さえる結論と判断規範
吸収合併では双方の会社の債権者を保護し、官報公告と知れている債権者への催告を原則とする。二重公告や異議後の例外は別に検討する。
2026年4月1日時点の会社法789条と799条により、吸収合併では消滅会社と存続会社双方の債権者に異議の機会があります。消滅会社の債権者は債務者が変わり、存続会社の債権者も財産・債務の構成が変わるためです。株主全員が賛成しても債権者自身が同意したことにはなりません。ここでは株式会社同士の吸収合併を前提にし、会社分割や株式交換の異議権者の範囲まで同じと一般化しません。
会社は合併をする旨、相手会社の商号・住所、所定の計算書類に関する事項、一定期間内に異議を述べられる旨を官報に公告し、知れている債権者には各別に催告します。異議期間は1か月を下回れない。公告さえしたので知れている債権者への通知は常に不要、と考えません。また個別通知をしただけで官報公告まで省ける一般規定ではありません。何をどの方法で知らせるか、期間が十分かを別々に確かめます。
官報に加えて定款所定の日刊新聞紙又は電子公告によって適法に公告する場合には、各別催告を省略できる制度があります。官報の代わりに任意のウェブ記事を出す制度ではありません。定款上の方法、公告内容、掲載期間等を満たす必要があります。省略されるのは個別催告であり、債権者の異議権そのものや官報公告が消えるわけではありません。消滅側と存続側でどの方法を使ったかも確認し、相手会社任せにしません。
期間内に異議を述べない債権者は合併を承認したものとみなされるが、債権そのものが消えるわけではありません。異議を述べた場合は原則として弁済、相当の担保提供又は弁済目的の相当財産の信託を行います。ただし合併をしても当該債権者を害するおそれがないときは例外があります。異議1件で合併が永久禁止されるという理解も、会社が必ず即時全額弁済だけを選ぶという理解も適切ではありません。
組織再編では、一つの契約について両当事会社の手続を別々に判断します。株主の承認、反対株主の買取請求、債権者の異議という三つの保護は、それぞれ権利者と目的が異なります。ある会社で株主総会を省略できても、相手会社の株主総会や債権者保護が当然に不要となるわけではありません。契約締結日、通知日、決議日、効力発生日、登記日も区別します。問題に例外を使う事実が示されていなければ、都合よく補って手続を省略せず、原則の要件を当てはめます。会計上の取得企業の判定と会社法上の存続会社の地位も別の問題です。
公認会計士短答式試験 / 企業法
吸収合併の債権者異議|官報・個別催告・保護措置
組織再編と事業譲渡
1. 会社法
デジタル庁 e-Gov
該当箇所: 789条1項1号・2〜5項、799条1項1号・2〜5項
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