簡易・略式再編の限界|796条2項ただし書まで読む
略式は特別支配関係、簡易は所定の取引規模に着目します。存続会社の簡易手続は796条2項本文だけでなく、同項ただし書と株主反対も確認します。
執筆:LavaCount執筆者チーム
解説の対象時点:2026年4月1日
情報を確認した日:2026年10月26日
略式は特別支配関係、簡易は所定の取引規模に着目します。存続会社の簡易手続は796条2項本文だけでなく、同項ただし書と株主反対も確認します。
執筆:LavaCount執筆者チーム
解説の対象時点:2026年4月1日
情報を確認した日:2026年10月26日
最初に押さえる結論と判断規範
略式は特別支配関係、簡易は所定の取引規模に着目する。存続会社の簡易手続は796条2項本文だけでなく、同項ただし書と株主反対も確認する。
2026年4月1日時点の会社法では、原則の株主総会承認に簡易・略式の例外があります。略式は当事会社間の特別支配関係を、簡易は法定の規模を用います。消滅側の784条と存続側の796条はそれぞれの会社の手続であり、一方を満たせば合併全体の両社承認が消えるわけではありません。対価の種類、公開性、定款の基準なども必要な事実となります。「小さな合併」という印象だけを根拠に省略を選ばない。
特別支配会社は原則として総株主の議決権の10分の9以上を所定範囲で有する他の会社であり、定款でより高い基準を定めることもできます。通常の子会社判定の過半数とは違う。存続会社等が消滅会社等の特別支配会社である場合は784条1項を、逆の向きの場合は796条1項を読みます。譲渡制限株式等の対価と公開性に関するただし書もあります。90%を確認しただけで、すべての例外を見たと考えません。
存続側の796条2項本文は所定の交付対価額が法定純資産額の5分の1等を超えない場合を扱います。ただし795条2項各号の場合、又は796条1項ただし書の場合は省略の対象外となります。前者には承継債務が承継資産を超える等の法定事情があり、後者は譲渡制限株式対価と非公開性等の条件を組み合わせる。比率だけが小さくても、これらを無視できません。問題が法定方法で算定済みの対価額を示すときはその値を用います。
796条3項は、所定数の株式を持つ株主が法定期間内に反対通知した場合、効力発生日の前日までの株主総会承認を求めます。簡易要件を満たした時点で以後の通知を無視できるわけではありません。また784条2項の消滅側の規模省略は吸収分割に関するものであり、吸収合併の消滅会社が小さい場合へそのまま広げない。省略の根拠と会社、再編類型を明示して判断し、法定保護のすべてを不要としません。
組織再編では、一つの契約について両当事会社の手続を別々に判断します。株主の承認、反対株主の買取請求、債権者の異議という三つの保護は、それぞれ権利者と目的が異なります。ある会社で株主総会を省略できても、相手会社の株主総会や債権者保護が当然に不要となるわけではありません。契約締結日、通知日、決議日、効力発生日、登記日も区別します。問題に例外を使う事実が示されていなければ、都合よく補って手続を省略せず、原則の要件を当てはめます。会計上の取得企業の判定と会社法上の存続会社の地位も別の問題です。
公認会計士短答式試験 / 企業法
簡易・略式再編の限界|796条2項ただし書まで読む
組織再編と事業譲渡
1. 会社法
デジタル庁 e-Gov
該当箇所: 468条1項、784条1・2項、795条2項、796条1〜3項
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