ソフトウェアの保守と機能改良|利用開始後の支出を見分ける
利用開始後のソフトウェア支出について、通常の維持費と機能追加等を区別します。請求書の名称ではなく作業の内容と便益から考えます。
執筆:LavaCount執筆者チーム
解説の対象時点:2026年4月1日
情報を確認した日:2026年10月26日
利用開始後のソフトウェア支出について、通常の維持費と機能追加等を区別します。請求書の名称ではなく作業の内容と便益から考えます。
執筆:LavaCount執筆者チーム
解説の対象時点:2026年4月1日
情報を確認した日:2026年10月26日
最初に押さえる結論と判断規範
利用中のソフトウェアに支出が生じたときは、現在の機能を維持する保守なのか、新しい機能や利用価値を加える改良なのかを確認します。自社利用ソフトウェアとして資産計上するには、その目的と将来の収益獲得・費用削減等の要件を検討します。 請求書に「改修費」と書かれていることだけで資産計上が決まるわけではありません。同じ改修でも、不具合修正、設定変更、機能追加など内容は異なります。
誤答につながる考え方
予算区分が設備投資だから会計上も必ず資産、という判断は適切ではありません。社内の予算管理と会計上の資産計上要件は別のものです。
反対に、改良の効果が将来へ及ぶという説明だけで、要件の確認を省略しないようにします。具体的にどの業務へどのような便益があり、その実現がどう裏付けられるかを確認します。
利用中のソフトウェアに支出が生じたときは、現在の機能を維持する保守なのか、新しい機能や利用価値を加える改良なのかを確認します。自社利用ソフトウェアとして資産計上するには、その目的と将来の収益獲得・費用削減等の要件を検討します。
請求書に「改修費」と書かれていることだけで資産計上が決まるわけではありません。同じ改修でも、不具合修正、設定変更、機能追加など内容は異なります。
作業の例 | 検討する内容 |
|---|---|
通常の不具合修正・維持作業 | 既存機能の維持に当たるか |
公認会計士短答式試験 / 財務会計論
固定資産の取得と売却の基本を説明し、問題に答える
固定資産の取得と売却
1. 移管指針第8号 研究開発費及びソフトウェアの会計処理に関する実務指針
企業会計基準委員会
該当箇所: 自社利用のソフトウェア、ソフトウェアの改良費
出典を開く新たな便益を生み、資産計上要件を満たすか |
従業員向け操作研修 | ソフトウェア本体の制作とは別のサービスか |
支出を一括処理する前に、作業工程と成果物を把握します。保守契約の対価に前払いが含まれる場合は、期間配分の検討も必要です。
既存システムの修正を一括で依頼し、当期に提供された通常保守100,000円、新たな在庫管理機能の追加400,000円、操作研修50,000円という内訳が確認できました。
追加機能について資産計上要件を満たすと判断された条件なら、400,000円を資産として検討し、保守と研修の150,000円は性質に応じて当期費用とします。合計550,000円を全て資産又は全て費用にする計算とは異なります。
資産計上した機能追加部分については、利用可能になった時点と利用期間を確認します。既存ソフトウェアの利用終了予定と整合しているかも重要です。追加機能だけを、実際には使えない長期間へ配分しないようにします。
旧システムを廃止して新システムへ移行する場合には、単なる機能追加ではなく、新しい資産の取得や旧資産の除却など、別の論点が関係することもあります。
当期の通常保守80,000円と、資産計上要件を満たす追加機能300,000円の支出がある場合、全額380,000円をソフトウェア原価としてよいでしょうか。答えは、性質を分ける必要があります。この条件では保守80,000円と追加機能300,000円を区分して検討します。
