需要不確実性と期待利益|平均と損失幅を分ける
需要などの状態ごとの利益を、発生確率で重み付けして期待利益を求めます。期待利益が大きい投資案についても、損失の可能性や資金面の余裕を確かめる方法を学びます。
執筆:LavaCount執筆者チーム
解説の対象時点:2026年4月1日
情報を確認した日:2026年10月26日
需要などの状態ごとの利益を、発生確率で重み付けして期待利益を求めます。期待利益が大きい投資案についても、損失の可能性や資金面の余裕を確かめる方法を学びます。
執筆:LavaCount執筆者チーム
解説の対象時点:2026年4月1日
情報を確認した日:2026年10月26日
期待利益=Σ(状態確率×状態別利益)
期待利益は状態別利益を確率で重み付けした平均で、必ず実現する利益や最も起こりやすい状態の利益とは違う。期待値最大の案にも大きな損失がありうるため、資金耐性や損失許容度を確認します。ここでは状態別比較の単純な管理モデルを扱い、公的指針が企業の確率や必要収益率を一律に定めるものとはしません。
状態を重複なく網羅し確率合計を1にします。各案の状態別増分利益を並べ、同じ需要確率で比較します。確率の根拠が弱いなら変化させて順位の安定性を調べる。単年度利益と複数年CFの現在価値は別の比較であり、期間や時点をそろえます。損失は負数で含め、等確率でないのに単純平均しません。
期待利益=Σ(状態確率×状態別利益)
積極案は好調300万円、不調100万円損失、慎重案は好調150万円、不調50万円利益とします。好調60%なら期待利益は積極140万円、慎重110万円です。期待値では積極が優れても、不調時の損失100万円への備えが必要となります。平均の差30万円だけでリスクの大きさや資金不足の有無を判断しません。
60%を60のまま掛けず、0.6へ直す。損失を正の利益として足さない。期待値は反復判断に有用でも、一度の大きな選択では結果の幅が重要となります。期待値差が小さい場合には確率のわずかな変更で結論が逆転しうる。結果が悪かったことだけで、当時の情報に基づく合理性を否定しない一方、偏りが続いていないかを検証します。
期待利益、最悪損失、資金不足可能性、柔軟性を並べる。確率を受注、過去需要、外部環境等の根拠へ分けると議論しやすい。新情報を得れば状態と確率を更新し、案を変更できる時点も確認します。実績が予測幅に収まったか、楽観的な確率が繰り返されていないかを振り返り、次の判断へ学習をつなぎます。
好調と不調が二状態の全体を構成するなら、互いに重ならず確率の合計が全体になる必要があります。各案へ違う需要確率を都合よく使うのではなく、同じ外部状態に対する利益を並べる。状態ごとの利益には、その案を選んだときだけ増える費用も含め、共通費や過去支出を重ねないようにします。
期待値は、利益の幅を一つの平均へまとめた値です。その値に近い結果が最も起こりやすいことや、一回の実行で同じ額が得られることを意味しません。期待利益が高い案でも、損失状態の支出を賄えないなら実行上の問題が残ります。平均の差と、悪化時の損失額、入出金時期を別に示す必要があります。
国土交通省資料は、影響要因の変動や状態別の幅を確認する感度分析を示しています。ここでの確率加重は、そのような状態比較に確率を置いた企業管理上の設例であり、公共事業の採択ルールを移したものではありません。確率の根拠が変われば再計算し、当時の情報を残して結果と判断過程を検証します。
公認会計士短答式試験 / 管理会計論
需要不確実性と期待利益|平均と損失幅を分ける
不確実性と制約を含む意思決定
1. 公共事業評価の費用便益分析に関する技術指針(共通編)(令和5年9月)
国土交通省
該当箇所: 第2章第7節第2項「感度分析の実施」、表2-9
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