固定資産の火災損失・保険差益の計算
火災時の帳簿価額、保険契約額、確定保険金から、火災未決算、火災損失、保険差益を時系列で計算します。
執筆:LavaCount執筆者チーム
情報を確認した日:2026年10月24日
火災時の帳簿価額、保険契約額、確定保険金から、火災未決算、火災損失、保険差益を時系列で計算します。
執筆:LavaCount執筆者チーム
情報を確認した日:2026年10月24日
火災時帳簿価額 = 取得原価 - 火災時減価償却累計額
火災未決算 = min(火災時帳簿価額, 保険契約額)
火災発生時の火災損失 = 火災時帳簿価額 - 火災未決算
保険金確定時の差額 = 確定保険金 - 火災未決算
正味火災損失 = 火災時帳簿価額 + 後片付け費用 - 廃材見込額 - 確定保険金
火災時帳簿価額 = 取得原価−火災時減価償却累計額
火災未決算 = 火災時帳簿価額と保険契約額のうち小さい金額
火災発生時の火災損失 = 火災時帳簿価額−火災未決算
保険金確定時の差額 = 確定保険金−火災未決算
差額が正なら保険差益、負なら追加の火災損失です。
後片付け費用と廃材がある場合は、最終的な正味損失を次のように確認できます。
正味火災損失 = 火災時帳簿価額+後片付け費用−廃材の処分可能見込額−確定保険金
計算結果が負の場合は、その絶対額が保険差益です。
単位:円
端数処理火災時までの減価償却費を先に問題文の指示で丸め、帳簿価額を確定する。保険金との差額は確定額を使い、未確定額を見積利益にしない。
補足
本例は保険契約の対象であり、示された範囲で保険金の回収を見込めるという学習条件です。実際の保険金請求権の認識を、保険契約額だけで判断するものではありません。
固定資産が火災で焼失したとき、火災発生時の帳簿価額を計算し、保険金が確定するまでの火災未決算、確定時の火災損失または保険差益を求められるようになります。後片付け費用や廃材がある場合の調整も扱います。
火災の計算は、保険金がまだ確定していない火災発生時と、保険金が確定した時点を分けます。
火災発生時には、焼失資産の帳簿価額と保険契約額のうち小さい方を火災未決算として計上します。帳簿価額が保険契約額を上回る部分は、その時点で回収できないことが確定しているため火災損失です。
保険金確定時には、確定保険金と火災未決算を比較します。確定保険金が大きければ保険差益、小さければ追加の火災損失です。
建物が火災で焼失しました。
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項目 | 金額 |
|---|---|
取得原価 | 5,000,000円 |
火災時減価償却累計額 | 3,100,000円 |
保険契約額 | 2,200,000円 |
後日確定した保険金 | 2,050,000円 |
火災発生時と保険金確定時の金額を求めます。
火災時帳簿価額 = 5,000,000円−3,100,000円 = 1,900,000円
帳簿価額1,900,000円は保険契約額2,200,000円より小さいため、火災未決算は帳簿価額までです。
火災未決算 = 1,900,000円
この段階では、保険契約額と帳簿価額の差300,000円を保険差益として計上しません。保険金はまだ確定していないためです。
確定保険金−火災未決算 = 2,050,000円−1,900,000円 = 150,000円
差額が正なので、保険差益は150,000円です。
時点 | 火災未決算 | 火災損失 | 保険差益 |
|---|---|---|---|
火災発生時 | 1,900,000円 | 0円 | 0円 |
保険金確定時 | 0円 | 0円 | 150,000円 |
火災発生時は、取得原価と減価償却累計額を消し、未確定の回収見込額を火災未決算へ振り替えます。
(借)減価償却累計額 3,100,000円 (借)火災未決算 1,900,000円 /(貸)建物 5,000,000円
保険金確定時は、火災未決算を取り崩します。
(借)未収金 2,050,000円 /(貸)火災未決算 1,900,000円 /(貸)保険差益 150,000円
最終的な回収額と帳簿価額の差を直接確認します。
2,050,000円−1,900,000円 = 150,000円
仕訳も一致します。
3,100,000円+1,900,000円 = 5,000,000円
取得原価と保険金を直接比較する。
火災時の減価償却累計額を控除しない。
保険契約額が帳簿価額を上回る部分を、火災発生時に保険差益とする。
火災未決算を保険契約額の全額で計上する。
確定保険金と帳簿価額だけを比べ、火災発生時に計上済みの損失を無視する。
後片付け費用を損失から控除する。
廃材の処分可能見込額を損失へ加える。
倉庫の取得原価は4,000,000円、火災時減価償却累計額は1,400,000円です。保険契約額は2,000,000円で、後日確定した保険金は1,850,000円でした。
火災発生時の火災未決算と火災損失、保険金確定時の追加火災損失、最終的な火災損失合計を求めてください。
保険を付していない設備が焼失しました。取得原価1,800,000円、火災時減価償却累計額700,000円、後片付け費用60,000円、廃材の処分可能見込額100,000円です。
火災損失を求めてください。
火災時帳簿価額 = 4,000,000円−1,400,000円 = 2,600,000円
帳簿価額が保険契約額を上回るため、火災未決算は2,000,000円です。
火災発生時の火災損失 = 2,600,000円−2,000,000円 = 600,000円
確定保険金は火災未決算より150,000円少ないため、追加火災損失は150,000円です。
追加火災損失 = 2,000,000円−1,850,000円 = 150,000円
火災損失合計 = 600,000円+150,000円 = 750,000円
直接確認すると、2,600,000円−1,850,000円=750,000円です。
火災時帳簿価額 = 1,800,000円−700,000円 = 1,100,000円
後片付け費用は損失を増やし、廃材は損失を減らします。
火災損失 = 1,100,000円+60,000円−100,000円 = 1,060,000円
火災時点までの当期減価償却が未計上であれば、先に火災日までの減価償却費を計算して帳簿価額を更新します。
後片付け費用を火災未決算へ含めるか、火災損失へ直接計上するかは、保険金の確定状況と問題文の仕訳条件を確認します。最終的な正味損益は、帳簿価額に後片付け費用を加え、廃材と保険金を控除して検算できます。
保険金によって代替資産を取得し、保険差益を圧縮記帳する条件がある場合は、保険差益の確定後に圧縮額と圧縮後取得価額を計算します。
2026年10月24日確認。例題は学習用に作成しました。本文で指定した期間・計算方法・丸め方を用います。