定額法による減価償却費の計算|残存価額・月割り・帳簿価額
取得原価から残存価額を控除し、耐用年数と使用月数から定額法の償却費を求めます。減価償却累計額・帳簿価額の検算と、間接法の仕訳も確認します。
執筆:LavaCount執筆者チーム
情報を確認した日:2026年10月22日
取得原価から残存価額を控除し、耐用年数と使用月数から定額法の償却費を求めます。減価償却累計額・帳簿価額の検算と、間接法の仕訳も確認します。
執筆:LavaCount執筆者チーム
情報を確認した日:2026年10月22日
年間減価償却費 =(取得原価 − 残存価額)÷ 耐用年数
当期減価償却費 = 年間減価償却費 × 使用月数 ÷ 12
期末帳簿価額 = 取得原価 − 期末減価償却累計額
取得原価から、耐用年数が終わった時点で残ると見込む残存価額を差し引くと、使用期間に配分する総額になります。その総額を耐用年数で割ったものが1年分の償却費です。
定額法の計算基礎は取得原価と残存価額です。毎期の期首帳簿価額に率を掛ける定率法と区別してください。
端数処理端数処理は問題文の指定に従う。本例では端数なし。
補足取得原価・残存価額・償却費は円、耐用年数は年、使用月数は月。
定額法は、固定資産の償却対象額を耐用年数にわたって均等に配分する方法です。1年を通して使えば毎期の償却費は同じになり、期中に使用を始めた場合は、問題文の指示に従って月割りなどで配分します。
取得原価は購入代価だけでなく、使用できる状態にするために必要な付随費用を含めて確定します。計算では、会計上の残存価額と耐用年数を問題文から読み取ります。残存価額を一律10%としたり、税法の年数を無条件に当てはめたりしません。
通常の土地は非償却資産であり、減価償却を行いません。建物・備品・機械などの償却対象となる資産は、取得原価を耐用年数へ配分します。土地と建物を一緒に取得した場合も、それぞれの取得原価を区分して考えます。
たとえば、土地8,000,000円と建物12,000,000円を取得し、建物の残存価額0円、耐用年数30年、定額法で1年を通して使用する条件なら、1年分の償却費は建物12,000,000円÷30年=400,000円です。土地8,000,000円には償却費を計上しません。
会計期間は4月1日から翌年3月31日です。X1年10月1日に機械を取得し、同日から使用しました。取得原価1,320,000円、残存価額120,000円、耐用年数5年とし、定額法・月割計算・間接法で処理します。X2年3月31日の償却費、減価償却累計額、帳簿価額を求めてください。消費税と減損は考慮しません。
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公認会計士短答式試験 / 財務会計論
減価償却の基本を説明し、問題に答える
減価償却
1,320,000 − 120,000 = 1,200,000円
1,200,000 ÷ 5年 = 240,000円/年
10月1日から3月31日までの使用月数は6か月です。
240,000 × 6/12 = 120,000円
購入日と使用開始日が異なるときは、使用開始日の条件を確認します。単に購入月から数え始めないようにします。
取得初年度のため、期首の減価償却累計額はありません。
項目 | 金額 |
|---|---|
当期減価償却費 | 120,000円 |
期末減価償却累計額 | 120,000円 |
期末帳簿価額 | 1,200,000円 |
帳簿価額 = 1,320,000 − 120,000 = 1,200,000円
間接法では、減価償却費を借方に、減価償却累計額を貸方に記録します。
借方
貸方
この仕訳自体で現金預金が減るわけではありません。購入時に支払った取得原価を、使用期間へ配分する処理です。
翌期に12か月使う場合、償却費は240,000円です。2回目の決算時の累計額は120,000+240,000=360,000円、帳簿価額は1,320,000−360,000=960,000円になります。
この設例では、最初の6か月、続く4年間、最後の6か月を合わせて5年間使用します。償却費の合計は120,000+240,000×4+120,000=1,200,000円で、最後の帳簿価額は残存価額120,000円です。耐用年数5年でも、期中取得なら6つの会計年度にまたがることがあります。
残存価額120,000円を控除せず、取得原価をそのまま5年で割る。
初年度の6か月分を、翌期もそのまま使う。
期末帳簿価額を、取得原価から当期償却費だけ差し引いて計算する。2年目以降は過年度の累計額も控除する。
耐用年数と、決算を迎える回数を同じと考える。
会計上の配分と税務上の償却限度額の計算は条件が異なることがあります。このページは問題文で残存価額・耐用年数・月割方法が与えられる基本計算を扱います。
12月決算の会社が9月1日から備品を使い始めました。取得原価900,000円、残存価額0円、耐用年数5年、月割計算です。初年度の償却費と帳簿価額を求めてください。
1年分は900,000÷5=180,000円です。9月から12月の4か月分は180,000×4/12=60,000円となります。初年度末の帳簿価額は900,000−60,000=840,000円です。
定額法による償却費は、一定の操業範囲では生産量にかかわらず発生する固定費の例にもなります。原価分類の観点は、直接費・間接費と変動費・固定費の違いで確認できます。
企業会計原則・同注解(ASBJ掲載)の注20を参照しています。耐用年数や月割りの条件、例題の数値は学習用に設定しています。
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