会社法295条|株主総会の権限
会社法295条は、株主総会が決議できる事項を定めます。取締役会非設置会社の広い権限と、取締役会設置会社の限定された権限を比較します。
執筆:LavaCount執筆者チーム
解説の対象時点:2026年10月24日
情報を確認した日:2026年10月24日
会社法295条は、株主総会が決議できる事項を定めます。取締役会非設置会社の広い権限と、取締役会設置会社の限定された権限を比較します。
執筆:LavaCount執筆者チーム
解説の対象時点:2026年10月24日
情報を確認した日:2026年10月24日
原文から要件・効果までの読み順
法令上の文言をそのまま確認します
法令本文
株主総会は、この法律に規定する事項及び株式会社の組織、運営、管理その他株式会社に関する一切の事項について決議をすることができる。 2 前項の規定にかかわらず、取締役会設置会社においては、株主総会は、この法律に規定する事項及び定款で定めた事項に限り、決議をすることができる。 3 この法律の規定により株主総会の決議を必要とする事項について、取締役、執行役、取締役会その他の株主総会以外の機関が決定することができることを内容とする定款の定めは、その効力を有しない。
条文の意味を平易な言葉で整理します
株主総会の権限は、会社が取締役会を置くかどうかで大きく変わります。取締役会非設置会社では会社に関する広い事項を決議できますが、取締役会設置会社では法定事項と定款事項に限られ、日常の業務執行は取締役会・代表取締役へ分離されます。
取締役会非設置のA社では、株主総会が重要な契約方針を決議できる余地があります。取締役会設置のB社では、法令・定款に根拠のない業務執行事項を株主総会が決議して取締役会を法的に拘束できるとは限りません。
この規定が置かれている理由
所有者である株主の意思決定と、経営を担う取締役・取締役会の権限分配を明確にするための規定です。機関設計に応じて株主総会の関与範囲を調整します。
規定が適用されるために必要な条件
取締役会設置会社か否かを最初に確認します。
役員選任、定款変更、組織再編など、会社法が株主総会決議を要求する事項は他機関へ移せません。
取締役会設置会社でも、定款で株主総会の決議事項を追加できます。
要件を満たしたときに生じる結果
権限内の事項について株主総会決議が会社意思として形成されます。法定の株主総会決議事項を、定款で取締役会など他機関の決定事項に変更する定めは無効です。
原則どおりに扱わない場合
取締役会設置会社の株主総会が権限外の事項を決議した場合、その決議の法的効果と取締役の責任判断は区別が必要です。また、助言的な株主意思の表明と会社法上の拘束的決議を混同しません。
試験で区別すべき判断軸
295条1項と2項を会社類型ごとに比較します。法定の総会決議事項を他機関へ移す定款規定は無効である点を押さえます。
取締役会設置会社の株主総会は、会社に関するあらゆる事項を当然に決議できますか。
できません。会社法に規定する事項と定款で定めた事項に限られます。
会社法が株主総会決議を要求する事項を、定款で取締役会の決定事項にできますか。
できません。そのような定款の定めは295条3項により効力を有しません。
会社類型 | 295条での基本的な決議範囲 | 読み方 |
|---|---|---|
取締役会を置かない会社 | 法定事項と会社に関する一切の事項 | 1項を出発点にする |
取締役会を置く会社 |
公認会計士短答式試験 / 企業法
株主総会の権限と決議の基本を説明し、問題に答える
株主総会の権限と決議
公認会計士短答式試験 / 企業法
会社法295条
株主総会の権限と決議
会社法 株主総会の権限
第295条
1. 会社法(e-Gov法令検索)
デジタル庁 e-Gov
該当箇所: 第295条
出典を開く法定事項と定款で定めた事項
2項による限定を確認する |
どちらの類型でも、法律が総会決議を必要とする事項を、定款だけで他機関へ移すことは3項に反します。別の法律上の制度・例外があるかという問題と、定款で自由に移せるかという問題は分けます。
2026年10月24日時点で施行されている会社法をe-Gov法令APIの時点指定で取得し、条文原文欄を全文照合しています。解説と確認問題は制度理解のための独自設例です。関連条文は制度間のつながりを示しており、個別の法律問題の結論は事実関係と適用法令に従って確認します。