会社法329条|役員・会計監査人の選任
会社法329条は、取締役・会計参与・監査役と会計監査人を株主総会で選任する原則を定めます。補欠役員と監査等委員の区分選任も解説します。
執筆:LavaCount執筆者チーム
解説の対象時点:2026年10月24日
情報を確認した日:2026年10月24日
会社法329条は、取締役・会計参与・監査役と会計監査人を株主総会で選任する原則を定めます。補欠役員と監査等委員の区分選任も解説します。
執筆:LavaCount執筆者チーム
解説の対象時点:2026年10月24日
情報を確認した日:2026年10月24日
原文から要件・効果までの読み順
法令上の文言をそのまま確認します
法令本文
役員(取締役、会計参与及び監査役をいう。以下この節、第三百七十一条第四項及び第三百九十四条第三項において同じ。)及び会計監査人は、株主総会の決議によって選任する。 2 監査等委員会設置会社においては、前項の規定による取締役の選任は、監査等委員である取締役とそれ以外の取締役とを区別してしなければならない。 3 第一項の決議をする場合には、法務省令で定めるところにより、役員(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役若しくはそれ以外の取締役又は会計参与。以下この項において同じ。)が欠けた場合又はこの法律若しくは定款で定めた役員の員数を欠くこととなるときに備えて補欠の役員を選任することができる。
条文の意味を平易な言葉で整理します
役員等は会社経営・監査を担いますが、その地位は単に代表取締役が任命して生じるものではありません。株主総会が候補者ごとに選任し、本人の就任承諾を経て地位が成立します。監査等委員会設置会社では監査を担う取締役を区別して選びます。
A社が取締役甲を新たに選任する場合、株主総会で選任決議をし、甲が就任を承諾します。将来の欠員に備え、法務省令に従って補欠取締役をあらかじめ選任することもできます。
この規定が置かれている理由
会社の所有者である株主に役員・会計監査人の人事権を与え、経営・監査の正統性と責任の帰属を明確にする規定です。
規定が適用されるために必要な条件
株主総会が役員と会計監査人を選任します。役員の選任決議には341条の特則がありますが、会計監査人は329条の「役員」とは別であり、選任決議は309条1項等を確認します。
監査等委員である取締役と、それ以外の取締役を区別して選任します。
欠員に備え、法務省令に従って補欠役員を選任できます。
要件を満たしたときに生じる結果
選任決議と就任承諾により役員等の委任関係が成立し、登記すべき者について変更登記を行います。取締役会設置会社では選任後に代表取締役を取締役会で選定します。
原則どおりに扱わない場合
会計監査人の選任等に関する議案の内容は、監査役設置会社では344条により監査役が決定し、監査役会設置会社では監査役会が決定します。監査等委員会設置会社・指名委員会等設置会社では、それぞれの委員会の権限を確認します。指名委員会等設置会社でも取締役は株主総会が選任し、執行役は取締役会が選任するため区別します。
試験で区別すべき判断軸
「役員」の範囲に取締役・会計参与・監査役が入り、会計監査人は役員とは別だが329条で同じく総会選任となる点を確認します。
代表取締役が、株主総会を経ずに新たな取締役を選任できますか。
できません。取締役は株主総会の決議で選任します。
監査等委員会設置会社では、すべての取締役を区別せず一括して選任しますか。
いいえ。監査等委員である取締役と、それ以外の取締役を区別して選任します。
対象 | 329条での位置づけ | 関連する確認事項 |
|---|---|---|
取締役・会計参与・監査役 | 役員 | 選任決議は341条の特則等 |
会計監査人 |
公認会計士短答式試験 / 企業法
株式会社の機関と役員の基本を説明し、問題に答える
株式会社の機関と役員
公認会計士短答式試験 / 企業法
会社法329条
株式会社の機関と役員
会社法 選任
第329条
1. 会社法(e-Gov法令検索)
デジタル庁 e-Gov
該当箇所: 第329条
出典を開く役員とは別に列挙
選任議案の内容決定は344条等 |
会計監査人には338条2項のみなし再任の規定があります。全ての定時総会で、役員と同じ選任手続を必ず繰り返すという理解にはしません。会社法上の会計監査人と、金融商品取引法の監査証明を行う監査人の地位・契約も、根拠と手続を区別して確認します。
2026年10月24日時点で施行されている会社法をe-Gov法令APIの時点指定で取得し、条文原文欄を全文照合しています。解説と確認問題は制度理解のための独自設例です。関連条文は制度間のつながりを示しており、個別の法律問題の結論は事実関係と適用法令に従って確認します。